【インバース型ETF】空売りとの比較について/減衰の罠

コラム
アールさん
アールさん

エフ博士、そろそろ株が下がりそうな気がします。

本当は【空売り】したいですけど怖い逸話がごろごろしていますよね。

エフ博士
エフ博士

空売りは株を借りて売りから入ることで利益を出す方法です。

例えば1,000円で借りてきたA株を売って、後にA株の価値が800円になった時に買い戻すことで200円の利益が出るといった方法ですね。

メリットとしては株が下落した時にも利益を出せるのですが、

逆に上昇してしまうと青天井で損が出てしまうデメリットがあります。

現物で株を取引きする限り持っている株の価値が最低ゼロになるだけで済みますが、株の上昇には限りがありませんので買い戻す際の価格は極論無限になってしまうリスクがあるという理屈です。

株で退場してしまう人は大体お金か株を借りて取引してしまい、結果的に返せなくなってしまうパターンが大半だと思います。

株を借りて取引をする【空売り】という手法は上記のようなリスクを抱えています。

しかし、株が下落した時に利益を出す方法は他にもあります。

エフ博士
エフ博士

【インバース型ETF】なら指数が下落した時にも利益を出すことが可能で、疑似的ではありますが空売りのような動きをすることができます。

しかも現物を買う手法ですので空売り時のようなリスクを避けることができます。

アールさん
アールさん

じゃあそのインバース型ETFを買えば問題解決じゃないですか。

さっそく買ってみます。

エフ博士
エフ博士

待ってください。

インバース型ETFはあくまで疑似的な動きをするだけで、

空売りそのものとは違います。

安易に買ってしまうと損してしまうかもしれませんよ?

インバース型ETFとは

インバース型ETFとは、ある指数と連動して逆に動くETFになります。

通常株を安い時に買って高く売る手法で利益を出している人が多いと思います。

しかし、インバース型ETFは指数とは逆に動く性質を持っています。

例えば日経平均に連動するインバース型ETFの場合、日経平均が下落すればETF価格は逆に上昇して利益が出るといった感じです。

インバース型ETFの特徴は空売りと異なり現物の買いから入ることができる点です。

実質青天井のリスクがある空売りは怖いという人でも、インバース型ETFならばそうしたリスクを無くすことができます。

ただ、インバース型ETFにもデメリットがあります。

指数の動きによっては株価が減衰してしまうといったリスクです

アールさん
アールさん

減衰するというのはつまりどういうことなのですか?

エフ博士
エフ博士

具体的な数字を見てみたらわかると思います。

実際にインバース型ETFを購入した際の動きについて見ていきましょう。

インバース型ETFの動き 3つのパターン

それではインバース型ETFを買った後の動きを3つのパターンに分けて具体的に見てみましょう。

ここでは日経平均に連動するインバース型ETFを仮定してみます。

指数が減少し続ける場合

日経平均が10,000円の時にインバース型ETF100,000円を買った時の動きになります。

日経平均は1日目から5日目まで1,000円ずつ下落し続けています。

インバース型ETFは日経平均とは逆に動きますので1日目に100,000円で購入した後上昇し続けています。

エフ博士
エフ博士

結果的に5日目の日経平均は1日目と比較すると▲40.00%下落しました。一方でETFの方はどのように変化したでしょうか?

日経平均は1日目と比較すると5日目には▲40.00%下落しましたが、インバース型ETFの方はなんと+57.14%も上昇しています。

これは複利の効果が働いているからですね。

インバース型ETFは前日の価格に対してマイナスの指数上昇率を乗じた分の数字が動きます。

これが日々繰り返されるため複利効果が働き結果的に5日目になるとETFは+40%を超えて+57.14%の上昇となりました。

エフ博士
エフ博士

上記のように指数が下がり続けた場合は大きなリターンを生み出すことができます。

指数が上昇し続ける場合

次は指数が上昇し続けた場合のケースを見てみましょう。

日経平均は1日目から5日目まで1,000円ずつ上昇し続けています。

インバース型ETFは連動する指数の上昇とは逆に動きますのでこの場合は損をすることになります。

5日目までいくと結果的には日経平均が+40.00%上昇したのに対して、インバース型ETFは▲30.77%下落しています。

指数が変化した後元に戻った場合

最後に指数が変化した後、元に戻った場合のケースになります。

これまでの一方的な動きとは違い、日経平均は上下を繰り返して結果的に1日目と同じ10,000円になりました。1日目と同じ金額なので当然変化率は0.00%になります。

アールさん
アールさん

あれ? インバース型ETFの変化率がおかしくないですか?

▲33.18%も減少しています。何かの間違いでは?

日経平均の変化率は0.00%なのにいくらなんでも下がりすぎですよ。

エフ博士
エフ博士

果たして本当に間違いでしょうか?
実際に1日ごとに計算してちゃんと確かめてみましたか?

アールさん
アールさん

・・・確かに計算すると▲33.18%になります。

一見不思議に思えますが、日々の上昇率を計算をしていく性質上ETFを購入後実際の指数の動きから徐々に離れていってしまう現象が起こります。

インバース型ETFはこのように指数が上下を繰り返すボックス相場のような動きになった場合、価格が減衰してしまいます。

アールさん
アールさん

うーん、なんだか納得できませんね。

エフ博士
エフ博士

仕方ありません。

気持ちはわかりますがインバース型ETFとはこういったものなのです。

普通相場は上昇と下落を繰り返しながら動いていくことが多く、連日一方的にどちらかの動きに寄ってしまうことは多くありません。

最後に紹介したパターンが起こる可能性は比較的高いはずです。

ETF自体は経費率もかかるので、インバース型ETFは長期で保有するには不向きということがわかると思います。

エフ博士
エフ博士

もし買うとしたら短期的に下落をヘッジするためと割り切って購入するのがいいかもしれません。

中にはインバースの2倍の値動きをするダブルインバースというものもあります。

アールさん
アールさん

ダブルインバース・・・名前が必殺技みたいでかっこいいですね。

エフ博士
エフ博士

そうでしょうか?

空売りとインバース型ETFの比較

インバース型ETFと空売りを比較してみると以下のようになります。

空売り

メリット:インバース型ETFのような減衰のリスクはない。

デメリット:極論すると損失は青天井。

インバース型ETF

メリット:現物で購入することができて損失は限定される。

デメリット:ボックス相場では株価が減衰してしまうリスクがある。

アールさん
アールさん

こうして見るとどちらも一長一短です。

エフ博士
エフ博士

残念ですが万能の手段は無いということですね。

まとめ

  • インバース型ETFはある指数と連動して逆に動くETF
  • 現物を購入するため売りからではなく買いから入ることができる
  • 株価の下落に対するヘッジができる
  • 連動する指数が上昇と下落を繰り返すボックス相場では減衰のリスクがある
  • 空売りには減衰のリスクはないが損失が青天井に膨らむ可能性がある
  • インバース型ETFは損失を限定できるが減衰のリスクがある
  • インバースの2倍の値動きをするダブルインバースという商品がある
エフ博士
エフ博士

インバース型ETFは株価が下落している時にも利益を出すことができる面が魅力的ですが、購入する際にはリスクを十分に考慮しましょう。

それでは。

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